2024年1月10日から14日まで、大阪のぎゃらりぃあと様で「軌跡」展に参加しておりました。この絵は41×52cmのサイズ。自分史上いちばん大きな絵でしたが、それでも特に「大きい!」とは感じなかったのは凄かったなあと思います。
冬は、それまでの季節の間に貯め込んだ思い出を思い出して、胸に灯りを灯す季節だと思ってます。冬ごもりはそのための時間。自分の大好きなものと、寒くて長い冬を乗り越えて行くための。
自分の好きなものってなんだろうな。
冬の空気は好きです。キンと冷えて、身のすくむような冷気。
吐く息の白さ。
自分の住んでいる地域では殆ど雪は降らないので、ほんの少しでもちらつくと心は犬のように庭駆け回ります。雪の結晶の美しさは飽きることなく見ていられる…。
この絵にも描いてますが、光の中を埃がチラチラと光りながら漂っているのを見るのも好きです。
チンダル現象。光の筋。天から送られた手紙…。
しみじみと中谷宇吉郎先生が大好きです。是非一度随筆集を読んでみて下さい。
わかりやすい言葉で、科学を教えてくれる。
科学者の心を教えてくれる。
そして目の前の大切なもののことも。
心の師と思い定めて数年(まだほんの数年なんです。それでも先生への尊崇の念はかなり大きいと思っています)昨年末にようやく雪の科学館に行くことができました。
加賀温泉はとても素敵なところで、お宿もとっても素敵でした。
大きな湖があって、朝の光は本当に美しくて。
またぜひ伺いたいです。
雪の科学館はね、まず入り口が本当にキレイなんですよ。
斜め階段はだいぶ急峻。スロープもあったので、足元に自信のない方はそちらを使われた方が良いかもしれません。昇り切って振り向くとね、そこに建ってるんです。憧れの建物。
視点が入れ替わる感覚。
建物に入ってから見上げたら、六角形に切り取られた天井。
視線の先に見えるティールームと中庭。
階下には先生ゆかりの品や展示物、それからお写真の数々。
日本舞踊を披露されてるお写真はそれは楽しそうで、先生のお茶目なところが窺えます。
肉声での講義も聴けたり。ラベリングされた資料とか。
何よりお客様が私たちしかいなかったのに、きちんと雪と氷の実験を実演してくださったのは本当に嬉しく、感動しました。
この辺りは公式サイトの見どころを見て頂く方がずっとわかりやすいと思いますので、ぜひ。
先生の低温室もね、木のあたたかさと機械の美しさがそれはそれは素敵です。
冬は寒くて、花もだいぶ少なくなってしまう。
そのせいか、りんごの赤色がとても好きだと感じる。
それから元々好きな黄色~橙色のあたたかい色調。黄色のマフラーとかセーターとか、ついつい手に取ってしまうんですよね。そろそろ年齢的にどうなんだ?と思いつつ、いやいや、年を取ったらよけいにこういう暖かい色がかえって良いのよ…と思ったりもしつつ。
それから、星空もいいですね。
オリオン座や北斗七星なんかはすぐにわかるもの。
満天の星空を見に行きたいな。冬のうんと冷たい季節がいい。
マフラーをぐるぐる巻きにして、もふもふのダウンを着て出かけるんだ。
まだもう少し、冬を楽しみたいな。今年は暖冬だけれど。
寒いからこそ響くもの、も確かにあるんだよ、とおもう。
冬の寒い日にお気に入りの道を歩くと、それでも確かに膨らみつつある桜の芽や、小さな緑、しずかな川の水面、少しずつ明るさが増してくる残照の夕暮れなんかが目に入ってくる。
そういうのも冬の好きなところ。
まだ見ぬ春に向けて、冬至を過ぎれば少しずつ少しずつ春が近づいてくる足音が見える気がする。
幸い私は花粉症が随分ましになったので、春は素直に花々を楽しめるようになったので。
今年は桜ももっと楽しみたいな。どこかひっそりして、人があんまり来ないところで。
近所の桜は軒並み伐られてしまったから。
大げさすぎる観光地ではない、どこか素敵なところでお花見をしたいです。
ああ、春には4月にまたぎゃらりぃあと様でグループ展「ふわり えにしをむすんで」を開催します。どうかどうか見に来てください。近くの扇町公園は、その頃は新緑の緑かもしれないけれど、木々がいっぱいで素敵な場所です。
素敵な作家様方といっしょに、素敵な展示会を作っていきます。
どうかあなたの「好き」と思う景色のひとつになれますように。
ふんわりとやわらかな創作が好きだという気持ちが、あなたに届きますように。
そこからあなたが、また何かを創作してみたいなと思う「えにし」に繋がって行ってくれたら、それに勝る喜びはなかなか無いです。
楽しみながらいっぱい頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。
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